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 議事録の重要な役割は、エビデンスとしての役割です。後になって蒸し返しのようなトラブルがあった時に、議事録によって既決事項であることを示せれば、交渉力が違ってきます。もちろん、訴訟になれば証拠にもなります。スルガ銀行と日本IBMの訴訟でも、議事録が証拠として重用されていたことは、記憶に新しいところです。

 議事録で一番の問題は、会議で重要な決定があったのに、議事録がきちんと作られていないというものです。つまり、事実に対応するエビデンスが欠けているという場合です。それでは会議をやった甲斐がありませんから、議事録の作成を励行すべし、ということになります。それはそれで、正しいことです。
 しかし、逆の問題もあります。議事録は一応作られているのに、実態がそれに追いついていないという場合です。例えば、ベンダが重要なシステム方針について資料を作り、会議でさんざん説明して異議は出ず、議事録も作って承認をもらい、その後数か月かかって設計と実装を進めた。ところが、システムが出来上がった段階で話を蒸し返されて、議事録を示しても、「当時は良く分かっていなかった」などと言われてしまう...
 もちろん、この場合の責任は、既決事項を蒸し返したユーザ側にあります。そのような勝手が許されるものではありません。しかし、この段階になって責任論を云々してみても、ユーザが当初の方針に本当に納得してないのなら、事は収まりません。既決事項と言えるほどに機が熟していなかった場面での「エビデンス」は、裁判の証拠にはなるかも知れませんが、事後のトラブルに対する抑えにはなりません。残念ながら、トラブルの種でしかなかったわけです。
 これと似た話に、議事録の「みなし承認」というのがあります。「1週間以内に議事録案の確認がなされなかったら、記載どおりに承認したものとみなす」という取り決めです。これで承認する側の意識が高まれば良いのですが、逆に承認を求める側の詰めが甘くなりそうです。会議で苦労して「言質」を取ったと考える担当者は、議事録確認の段階でそれを覆されたくないと考えます。そうすると、議事録案を作成して1週間経った時点で、胸をなでおろしてそれで終わりにしてしまうでしょう。同じ蒸し返しをされるなら、実装後よりは会議直後の方がはるかにマシなわけですが、その「機会」は失われてしまうわけです。

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author : ITS 

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