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author : ITS 

 システム開発委託契約で、成果物の著作権をベンダとユーザのいずれに帰属させるのかは、激しく議論されているところです。ベンダからは、著作権法上の原則である、社会的な生産効率の向上につながる、ユーザの優越的地位の濫用の疑いがある、等々が主張されます。ユーザからは、開発費用を全部負担している、著作物には自己のノウハウが入っている、ベンダが倒産したら困る、等々が主張されます。しかし、このように抽象的に「どちらに帰属させるべきか」という議論は、本来おかしなものです。問題が政策論ではなく、契約論なのだとすれば、経済交渉の視点を欠いたまま結論が出せるわけがありません。

 本来は、契約の当事者が著作権に値段をつけて、取引すれば良いだけの話なのです。あれこれと理由をつけて綱引きをしているのは、それが契約金額が決まった後で、契約条項の交渉としてのみ行われるからです。要するに、著作権に値段がついていないから、タダだから、双方とも欲しがるのです。もし、ベンダが、著作権の取得によってライセンス・ビジネスが可能になるとか、ノウハウが蓄積されて将来の開発コスト低減につながるとか、具体的な見込みを持っているのであれば、「著作権留保なら2億円、著作権譲渡なら2億5千万円」というような見積提示になるでしょう(ネットの開発代金から著作権の分だけ足されるのか引かれるのかは、詮索する意味がありません。ネットの開発代金なるものも、所詮は交渉で決まるものだからです。)。この差額の5千万円がベンダにとっての著作権の価値です。同様に、ユーザでも著作権取得の場合と利用権のみ取得の場合とで、異なる予算を設定するでしょう。そして、その差額がベンダ提示の差額より大きければ著作権を取得するし、小さければ取得しないことになるでしょう。結局、著作権は、これを経済的により高く評価した方に帰属することになり、それだけの経済的価値を発揮するよう十分に活用されることでしょう。
 しかし、実際にこのような取引が行われているとは、聞いたことがありません。これは、結局のところ、ベンダもユーザも著作権をゼロ評価しているということなのでしょうか。タダならともかくお金を出して著作権を取得しても、それに見合った活用はできない、と考えているということなのでしょうか。

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author : ITS 

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